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社会的課題の解決をめざす+dの挑戦

「モバイル通信企業」「総合サービス企業」……、と歩みを進めてきたドコモは
顧客獲得争いに象徴される“競争”から、
パートナー企業とのコラボレーションを通じて、新たな価値を創造する
“協創”の取り組みを加速させていきます。
これが、未来に向けたドコモの取り組み、「+d」(プラスディ)。
そして、「+d」がめざすのは、日本が抱えるさまざまな社会的課題の解決です。
パートナーとドコモが創造する“新しい価値”にご期待ください。

case01 農業+d ベジタリア(株)+ウォーターセル(株)+(株)NTT ドコモ

「+d」の可能性「クラウド型水田管理システム」

 ドコモはこれまで、強固なモバイルネットワークをはじめ、多くのお客さま、お客さまへの情報配信による送客、そしてお客さまに紐づく安全な決済の仕組みなど、さまざまなビジネス資産を育ててきた。これらの資産を専門性やアイデアを持ったパートナーに利用していただき、新たな商品やサービスを生み出していく。すなわち、パートナーの資産やアイデアにドコモの資産を足し算する、つまり「+d」することによって驚くようなイノベーションが生まれてくるはずだ。
 すでにその胎動はさまざまな業界で始まっており、農業分野では、日本最大の水田耕作地面積を持ち、国家戦略特区に指定されている新潟市の取り組みが大きな注目を集めている。それは、センサで広大な水田の情報を収集し、稲作経営を支援する「クラウド型水田管理システム」。
 ドコモの「+d」は新潟市を舞台に、稲作農業の未来を創っていく。

変革を迫られる
新潟市の稲作農業。

新潟市長
篠田 昭氏

 現在、食品産業と農業を緊密に連携させる「新潟ニューフードバレープロジェクト」を推進している新潟市は、昨年5月に大規模農業の改革拠点として国家戦略特区の指定を受けた。特区の指揮をとる篠田昭新潟市長は新潟農業の象徴・稲作さえも、改革の対象として考えているという。
「新潟市の水田面積は全国市町村の中でもナンバーワンです。それは市の誇りでもありますが、それは一方で“稲作偏重”という見方もできます。つまり、米価が下落し続けている今では、農地の単位面積あたりの収益がなかなか上がらない。稲作で収益を上げていくためには水田を集約し大規模化を図ると同時に、コストを抑えるための省力化も進めなければなりません」  新潟市が誇る稲作農家を守り、競争力を高めていくためにも、稲作農業が抱える構造的な問題の解決が急がれている。

新潟市長 篠田氏

農地集約が進み、
若手の就農者が増える今、
作業の省力化は
最大の課題。

農業生産法人(有)味方ふぁ〜む
玉木 善一氏

 省力化の観点から見ると、稲作農業でもっとも手間がかかるのは「水位の管理」。特に田植えから2〜3週間はミリ単位の調節が必要といわれている。そのため、生産者は広大な水田を朝夕、かなりの時間を割いて見回らなければならない。
「50歳以上のベテランの生産者は 50区画近い水田を管理しますが、就農3年目の私が管理できるのはせいぜい10〜15区画程度。この差が生まれる大きな理由は一言でいって、経験の差です。この経験の差を短時間で埋めるのはそうたやすいことではありません。しかも、今後は農業生産者の高齢化が一段と進み、ベテランの生産者が不足していく中、農地の集約も進んでいきます。すると、経験の浅い少人数の若手生産者で多くの水田管理をしなければなりません。
 確かに少ない人手で、大規模農地を管理すれば、収益も向上するわけですが、この労力は計り知れません」
“ 勘と経験”に裏打ちされた技術を持つベテラン生産者が減少し、1人の生産者が管理する水田の規模は拡大を続ける……。そんなジレンマを抱える新潟市の稲作農業において、「クラウド型水田管理システム」に課される役割は小さいものではない。

味方ふぁ〜む 玉木氏

「クラウド型水田管理システム」プロジェクト概要

新潟市の稲作農業が抱える課題を解決するために
3つの企業がそれぞれの強みを活かし、コラボレート。

稲作農業の労力を低減する切り札として新潟市の水田に投入された「クラウド型水田管理システム」は、センサを水田に設置し、水田の状況を把握。特に水位についてはミリ単位で測定する。取得データはドコモのモバイルネットワーク経由でクラウドサーバへ送信されるため、生産者はスマートフォン、タブレット、PCで、いつでもどこでも水田の状況を確認することができる。

プロジェクト全体図

【各社の役割】
●ベジタリア/東大発のベンチャー企業。水田センサを開発、供給
●ウォーターセル/新潟生まれのベンチャー企業。収集された情報を解析し、農家にフィードバック
●NTTドコモ/センサが集めた情報をモバイルネットワークでクラウドサーバに送信

水田センサ

「水田センサ」は水田の区画ごとに設置され、収集した水田の情報はドコモのモバイルネットワークを通じ、クラウドサーバにデータアップされる。
※2015年冬頃、販売予定。

水田センサのバッテリー

水田内に設置された「水田センサ」には1シーズン稼働するバッテリが搭載されているので、電源は不要。

クラウドサーバで移動中でも確認できる水田のデータ

クラウドサーバにアップされた水田のデータはタブレット、スマホなどを使い、移動中でも確認できる。

タブレットの画面(各水田区画)

タブレットには水田区画ごとに水位、水温、気温といったデータが表示される。これをもとに、水田の水位管理などを行う。

タブレットの画面(3つの水田情報)

3つの水田情報を一覧で表示。同じように見えて、水位や水温は水田ごとに異なるのがわかる。

※画面はイメージです。

農業イノベーションは
半世紀前の
「緑の革命」を超えて、
次のステージへ。

ベジタリア(株)代表取締役社長
小池 聡氏

 ドコモとの“協創”で、新潟市の農業に新しい風を送ったベジタリアの小池社長は、このプロジェクトを日本の稲作のみならず、農業全体の変革の入り口と捉えている。
「 半世紀以上前に品種改良、農薬、化学肥料という3つの柱で現代農業が確立しましたが、いまだにその生産方法は変わっていません。しかし、世界的に人口は増加し、耕作地も減っている今、食料問題は喫緊の課題です。私たちは最新の植物科学と最新のテクノロジーを駆使することで、農業に新たなイノベーションを生み出していきたい、と考えています」
 さまざまな農業分野でセンサ技術を磨いてきたベジタリアが供給する水田センサは、ベテラン生産者の“勘と経験”をデータ化し、稲作農業の常識を変えていくことが期待される。

ベジタリア 小池氏

ビッグデータの解析で
安定した農業生産ヘ。

ウォーターセル(株)代表取締役社長
長井 啓友氏

 屋外作業が多い農業生産者にとって、センサで収集した情報をタブレット等で確認できる点が、このプロジェクトの魅力だ。このパートでは、ウォーターセルの経験が生かされた。
 作物の育成状況や農作業の内容をノートに記録することで、次年度以降の生産に活かす農業生産者は多い。しかし、アナログだけに過去の記録を振り返るのも一苦労だった。そこで、ウォーターセルはこれをデジタル化したクラウド農業支援サービス「アグリノート」を2012 年に開発。農業の“見える化”を進めてきた。「クラウド型水田管理システム」においてもこの哲学が生かされた。
「 スマートフォン、タブレット上にはセンサで取得した情報(水田の水位、水温、気温など)が、管理している水田の区画単位で表示されます。『アグリノート』は50〜60歳代の方にモニターしていただきながら、無理なく“使い続けられる”ように設計しましたがその経験を活かし、見やすさ、使いやすさを追求しました」
長井氏によると、この「使い続けていただく」ことこそが、このシステム成長のポイントなのだという。
「 生産者の皆さまの記録に加えて、水田の情報が刻々とデータ化されクラウドに蓄積されていくわけですから、今後、これらのビッグデータを解析することで、生産に役立つクオリティの高い機能やアプリを追加していくことができるでしょう」

ウォーターセル 長井氏

農地、山間部にも
張り巡らされた
モバイルネットワークは、
地方創生の切り札に。

(株)NTTドコモ 第一法人営業部
農業ICT 推進 プロジェクトチーム担当部長
上原 宏

 今回のプロジェクトに携わったドコモの上原宏第一法人営業部 農業ICT推進プロジェクトチーム担当部長はベジタリアの技術とドコモが持つアセットの親和性を強調する。
「精度の高いセンサがあっても、情報を取得できなければ意味がありません。設置場所が広大な水田ですから、弊社の充実したモバイルネットワークが活き、安定したシステムを構築できたと自負しています。このパートナーシップはこれからの水田の集約化、そして省力化に大きく貢献していくはずです」
 ドコモのモバイルネットワークは、住宅密集地に限らず、農地、山間部にまで張り巡らされるからこそ、大きな可能性を秘めている。「+d」の枠組みで、日本農業の課題を解決する取り組みは、まだ始まったばかり。今後も、畜産、酪農、畑作など、幅広い分野で日本農業を元気にする「パートナー企業+d」に期待したい。

NTTドコモ 上原

農業イノベーションの「種」を育む、ドコモの「+d」

 生産者の高齢化、農業就業人口の減少、輸入農産物との競争……など、日本農業を取り巻く環境は年々、厳しさを増している。また、50年も前に確立した生産手法(品種改良、化学肥料、農薬)が、今もスタンダードな農法として維持されている点も、他業種から見ればかなり異質だ。
 しかし、時代は大きな変革期を迎えている。日本農業の未来を憂う農業関係者が増え、政府が“保護”から“自立支援”に舵を切ったこともあり、農業分野にはイノベーションの風が吹き始めた。流通、電機、商社、外食産業など、さまざまな分野の大手企業のほか、多くのベンチャー企業も農業に熱い視線を送り、日々、日本農業を活性化させる種は蒔かれつつある。
 こういった農業界の動きの中で、全国の農地や山間部でも安定した通信環境を提供するドコモのモバイルネットワークは、農業イノベーションの大きな力になれるはず。独自の知恵を持つ企業、自治体等と手を携え、日本農業の未来につながる種を芽吹かせ、花を咲かせる「農業+d」の胎動はまだ、始まったばかりだ。

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